中国の知的財産権対策2008年04月15日 13:43 アクセス数: 情報源:中日之窓
模倣品による被害は、いまや世界中に拡大し、国家レベルの問題となっています。最近では、インターネットを使った裏取引をはじめ、分業による細分化、運搬手段の発達など、手口が総合的に巧妙化しています。模倣品の被害は、金銭的なものに留まりません。適切な対策を怠ると、信用の失墜はもちろん、市場からの締め出し、最悪な場合は倒産となります。 簡単に分類すると、模倣品は、特許権、実用新案権、意匠権、商標権を侵害する製品です。例えば、有名ブランド品、時計、電化製品などで本物そっくりに作ってあるものです。海賊版とは、著作権や著作隣接権を侵害する製品です。例えば、音楽CD、DVD、ゲームソフトなどが当てはまります。これらを総称して、知的財産権の侵害といいます。言い換えると、知的財産権を無視して無断で創作を利用し、作成されたものが模倣品や海賊版なのです。このような権利侵害に対して、創作の利用禁止や損害賠償を求めることができます。 注意しなければいけないのは、日本の商標法や特許法は日本の法律なので、日本国内だけでしか有効ではないことです。海外でも当然に通用すると勘違いしてはいけません!もし、中国での侵害行為を追及したいのであれば、中国においても商標権や特許権を取得しましょう。各国ごとに権利が存在することを認め、その効力も各国の法律によって定められるのが基本です。これを「属地主義」といいます。 商標・・・登録日より10年で、10年ごとに更新可能 意匠・・・出願日から10年 特許・・・出願日から20年 実用新案・・・出願日から10年 意外に思われるかも知れませんが、中国は知的財産権に関する国際条約に多数加盟しており、国際スタンダードの基準に達しています。それではなぜ、模倣品被害が多いのでしょうか?これは、知的財産権に限らず、中国のあらゆる分野で共通する「地方保護主義」の問題と重なります。 知的財産権の侵害行為者は、時に善良な企業と見間違えるほどの体をなし、それが地方の雇用を生み出せば、地場産業となってしまうこともあります。そうなると、地方政府も簡単に処理できないのが実情です。結局は消極的な姿勢を見せてしまいます。中国地方政府の裁量権は大きいので、このような歪んだ地方経済保護の発想が生まれるのでしょう。もちろん、これが許されないことは誰もが理解しています。今後の中国の発展は、この問題の解決と大きな関係があると私は考えます。 中国では、民事訴訟にかかわる証拠資料は、基本的に当事者が集めなければならず、時間と手間がとてもかかります。単純に海賊品などを販売する店の摘発だけでは、トカゲのしっぽ切りとなり、抜本的な問題解決にはなりません。その製造元を探り出し、根絶するのが適切な選択です。しかし、よほどの場合を除いて、これらの調査をすべて自ら行うのは、地の利がない海外ではとても危険です。そこで、ここでは二つの方法をご紹介します。 一つは、調査会社を使う方法です。中国には、探偵会社の業務に類似した業務を行う調査会社が存在します(法律上、探偵会社の設立は禁止されています)。日本と同じように、調査会社には専門分野や得意分野がありますので、依頼する場合は事前にできるだけのことを確認します。具体的には、過去の調査実績と結果、費用、時間、手法、報告回数などです。中でも、真贋の判断をどのように行うのか、調査会社と入念に打ち合わせをします。 もう一つの方法は、中国事情に詳しい専門家事務所や法律事務所に依頼することです。多くの事務所は、緊密な調査会社を抱えているので信頼できます。前述の独立調査会社に比べるとコスト高にはなりますが、若干のコストを渋ったために、多額の損失を抱えては本末転倒です。 次回は、模倣品等の違法製品を発見したときの対処法についてお話します。 関連記事
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