中国取引に必要な契約書の基礎知識2008年04月15日 13:43 アクセス数: 情報源:中日之窓
中国で契約書を作成するときに、基本となる法律は「契約法」です。中国の法律は、諸外国の法律を参考に起草されていることが多いので、中国の契約法も日本の民法と類似するところが多くあります。今回は、中国の契約法の特徴をお話しましょう。 中華人民共和国契約法 -総則- 第1章 一般規定 第2章 契約の締結 第3章 契約の効カ 第4章 契約の履行 第5章 契約の変更と譲渡 第6章 契約の権利・義務の終了 第7章 違約責任 第8章 その他の規定
-細則- 第9章 売買契約 第10章 電力、水、ガス、熱工ネルギー供給使用契約 第11章 贈与契約 第12章 金銭貸借契約 第13章 リース契約 第14章 ファイナンス・リース契約 第15章 請負契約 第16章 建設工事契約 第17章 運送契約 第18章 技術契約 第19章 寄託契約 第20章 倉庫保管契約 第21章 委託契約 第22章 斡旋契約 第23章 仲介契約
-附則- 第428条 施行日
契約法は、428条の条文で構成されており、総則、細則、附則の3パートに分かれています。特別法で例外規定が置かれていない限り、中国の内資企業、外資企業を問わず、すべての取り引きに適用されます。つまり、すべての会社対会社、会社対個人、個人対個人の取り引きに適用されるのです。 また、中国と外国企業との契約では、たびたび準拠法の問題が発生します。準拠法とは、国をまたいだ取り引きの場合に「契約などに関してどこの国(自分の国?相手の国?)の法律に基づくか」ということです。通常は、準拠法を定めるのと同時に裁判の管轄権(どの国の法廷で裁判をするか)も双方で合意しておきます。中国企業などと契約をする際に、契約書で自国の法律(日本法)を準拠法と定めない限りは、中国の契約法(中国法)に従うことになるのでご注意ください。
日本の民法にない規定もいくつかあります。一つめは、契約法第39条から第41条に定めている約款契約についての条項です。約款とは、多数の相手方と取り引きすることを前提に、画一的な処理をするために、あらかじめ定型化された(双方が約束した)契約の条項をいいます。 日本では保険契約や旅行業約款など、日常生活のさまざまな場面で約款契約が行われています。中国契約法では、約款を用いて契約をする場合、基本的に約款を提供する側の責任を重くしています。これは、企業対個人の契約で、企業の一方的に優位な立場で個人の利益を害さないようにするためです。具体的には、第39条で約款の公平性、権利と義務の明示義務、説明義務をうたい、第40条では約款の無効について、第41条で約款の解釈の優先順位などを定めています。
二つめの相違点は、契約法第68条と第69条にある「不安の抗弁権」です。第68条は、契約の一方の当事者が、債務を履行するときに、一定の確実な理由と証拠を相手方に示すことによって、自分の債務履行を中止することができる定めです(債務不履行にならない)。一定の確実な理由とは、(1) 経営状況が著しく悪化しているとき (2) 財産の移転などをすることにより債務を免れようとするとき (3) 商業上の信用の喪失もしくはその恐れがあるとき (4)債務を履行する能力の喪失もしくは喪失の恐れがあるとき、です。第69条は、その債務履行を中止したときに、遅滞なく相手方に通知する義務と契約解除について定めています。 次回は、契約交渉をするときの注意点についてお話します。 関連記事
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